次のクール、4月からスタートの日本テレビ系『悪女(わる)~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~』で、女優の今田美桜さんがドラマ初主演を務めることが決定しました。
深見じゅんさん原作の大人気少女コミック『悪女(わる)』が、なんと30年ぶりにドラマリメイクされます!
前回は石田ひかりさんが主演で、丁度バブル絶頂期のイケイケの時代だったので、主人公の女の子がどんどんレベルアップして行くのを見るのはスカッと爽快感があったものでした。
今回、石田ひかりさんは人事部の夏目聡子役で出演されています。
30年後にまた同じ作品に携われて、きっと感慨深いことでしょう…。
現在の時代合わせて、一体この原作をどのようにリニューアルし、どのように演出されるのかが、とても楽しみです。
今回は、原作漫画『悪女(わる)』を知らない人が、どんな番組なのか興味がある方の為に、簡単なあらすじと感想をご紹介します。
但し、若干ネタバレしてますのでご了承下さい。
・『悪女(わる)』原作と感想
『悪女(わる)』あらすじ
三流のコネで、一流商社に入社した田中麻理鈴の恋と仕事に奮闘する物語です。
主人公、田中麻理鈴(たなかまりりん)が、会社の中でうっかり落としてしまった
コンパクトを拾ってくれた男性に一目で恋に落ちてしまうという、なんとも単純なきっかけなのですが、ここから彼と釣り合う女性になるべく奮闘・成長する様子を描いたコメディです。
この漫画が描かれていた当時、ゲームソフトのドラゴンクエストが流行っていたこともあり、主人公がレベルアップしてゆく様子が、まるでゲームでの中で少しづつ知恵や手段を手に入れてゆくようで面白いですし、漫画ではゲーム画面のパロディイラストも描かれていました。
ゴールが、その一目ぼれした男性に合って、そして告白⇒成就するまでなので恋愛要素というよりは、仕事でレベルアップしてゆく様の方が、どちらかと言えばメインストーリーです。
今回は、その主人公がどんどんレベルアップしてゆくのを助け・見守る謎多き先輩社員である、峰岸雪を江口のりこさんが演じる、ということでこれは配役がイメージピッタリですね。
その女性先輩の指導でまるでRPGゲームのように、様々な試練を乗り越えて行く様は、きっと見ていて主人公に感情移入したり、自分も仕事に頑張って行こうと言うやる気が出たりするドラマになると思います。
『悪女(わる)』原作と感想
『悪女(わる)』は1988年から1997年まで『BE・LOVE』(講談社)に連載された単行本全37巻、文庫版全19巻(全222話)と、かなり長い漫画です。
先ほどざっとあらすじをご紹介しましたが、その時代に女性が職場でキャリアを積んで地位を上げて行くということは並大抵ではありませんでした。
そういう意味では、主人公麻理鈴を指導してくれる峰岸先輩という方は、ご自分の経験から、女が男社会の中でどうやってキャリアを積んで行けるかを知っていて、麻理鈴に伝授します。
そんな奇特な人は、なかなか存在しないのですが、きっと峰岸先輩も自分がキャリアを積む為にたくさんの苦難を乗り越え・努力して来たからなのでしょう。
ただ、簡単には教えないのです。
それこそ、ゲームのようにいくつかのヒントを与え、そこから麻理鈴が自分で考え・工夫し、ゴールにたどり着くのを見守っています。
1つ1つその階段を昇り、麻理鈴は出世していきます。
そして最終的には麻理鈴の憧れの男性がいる会社の研究所まで到着するのです。
麻理鈴は、そこでも試練に対峙することになりますが、もうすっかり先輩のおかげで強くしなやかになっていたので、嘘を見破り、自分の幸せを掴んで行きます。
峰岸先輩が麻理鈴に教えたことは、
・お掃除担当のおばさんの名前を覚える
・社史を覚える
・重役全員の顔と名前を覚える
・一通りのビジネス書に目を通す
・オセロに強くなる
・外見だけでなく内面的な部分も鍛えて強くなる
です。
2,3,4番目は社会人として当たり前のことですが、1は処世術のある人、5はその会社で通用する技、そして6番目は社会人でなくても学生時代でも今の世の中大事なことですね。
こんな風に、普段から人付き合いを上手くやっていると、意外なことで上司に上手く取り立てられたり、取引先とのやり取りが上手くいったりと、ビジネスの手段としての布石だったりを漫画で学べたりします。
島耕作の女性版、しかもビジネスよりはコメディ寄り、といった感じでしょうか。
まとめ
30年ぶりにドラマリメイクされる、深見じゅんさん原作の漫画「悪女(わる)」。
今田美桜ちゃんはきっと、頑張って試練に立ち向かい1つづつ昇進してゆく逞しい主人公をコミカルに演じてくれるだろうし、そんな主人公を見守り色んな知恵と技を教えてくれる、頭脳明晰で冷静沈着な先輩役に江口のりこさんははまり役だし、きっと今風の面白いドラマになると思われます。
大学や面接・仕事もリモートでなんとなく人間関係が希薄な昨今、こんなドラマで刺激を受ける若者もいるのではないでしょうか。
4月から日テレ系にて放映。楽しみですね。
コメント