田中希実選手が凄いと評判になっていますが、何が一体そんなに凄いのか。
正直、最近の陸上や駅伝は、凄い選手・素晴らしい選手が多すぎて、特に明日の2022年11月27日に宮城県で行われるクイーンズ駅伝はどのチームが優勝するのか、既に予想が大混戦していますね。
どのチームが優勝するのか?それは明日の選手のコンディションに大きく影響されるので、本当に予想は難しいですが、私は個人的に、どのチームが優勝したとしても、第1区の区間賞は田中希実選手が獲ると予想していました。
実際には2位でしたが、初の実業団駅伝でのデビュー戦、きちんと1区の仕事をしてタスキをいい順位で渡せたことは素晴らしいことです。お疲れ様でしたね。
圧倒的注目株である田中希実選手の凄いところ=すごさを7つ選んでご紹介したいと思います。
これを読んでから今後の田中希実選手の走りを見れば、更に駅伝観戦が楽しくなると思います。
・田中希実の記録紹介!
田中希実のすごさ7選!
既に2020年東京オリンピックで1500mと5000mの代表として走りましたので、そのお名前と容貌は全国的に周知されていると思います。
ただ漠然と凄いだけではない、たくさんの選手の中から抜きんでているすごさ、こんなところが凄いという点を7つ挙げてご紹介します。
田中希実のすごさ その1 記録の塗り替え
田中選手は中学生から陸上競技を始めましたが、直ぐに頭角を表し始めました。
中2、中3と、全国女子駅伝に兵庫県代表として8区を走り、2年とも区間賞を獲っています。
高校生の時には国際大会で、「アジアジュニア選手権3000m」では大会記録で金メダルを獲得、「U20世界選手権」でも3000mで金メダルを獲得しています。
同志社大学時代には、2020年7月8日に『ホクレンディスタンスチャレンジ2020』の女子3000mで、福士加代子(ワコール)さんのもつ記録”8分44秒40”の日本記録を18年ぶりに更新する”8分41秒35!で日本新記録を樹立しました。
更には2020年8月23日に『セイコー・ゴールデングランプリ』の女子1500mで、小林祐梨子(須磨学園高)さんの持つ記録”4分07秒86”を14年ぶりに更新する、”4分05秒27”で新日本記録を樹立しました。
2021年8月20日の東京オリンピック後の初レース『ミドルディスタンスサーキット』大阪大会では、女子1000mで”2分37秒72”の日本新記録を樹立しました。
というように、過去10何年も破られなかった日本記録を次々と破って、爆進中です。
田中希実のすごさ その2 記録樹立のスピード
田中希実選手のすごさは、更には自分の樹立した日本記録でさえ、着々と更新して日本新を出し続けているところです。
2021年7月10日、『ホクレン・ディスタンスチャレンジ2021』の女子3000メートルで、自身が持つ日本記録を更新して”8分40秒84”の日本新記録を樹立しました。
東京オリンピックの予選、8月2日の1500m予選では自身の持つ日本記録を更新する”4分02秒33”で3組4着で準決勝進出を決めました。
8月4日の準決勝では、2組で”3分59秒19”の5位となり、決勝進出を決めました。
予選で自身が作った日本記録を更に3.14秒も更新し、日本女子初の3分台に乗るという快挙です。
2022年6月22日の「ホクレン・ディスタンスチャレンジ2022」の女子1000mでは、自己記録である日本記録を更新して、”2分37秒33”で優勝しました。
【クイーンズ駅伝2022】いよいよデビュー! #田中希実【豊田自動織機】
https://t.co/ZstNzOSzev
#田中希実 pic.twitter.com/nL9ZRkJtYh— WACOCA (@wa_co_ca) November 25, 2022
ずっと、最前線で進化し続けているところがすごいです。
田中希実のすごさ その3 競技の種類(幅)
最初の方にも記載しましたが、その出場種目の多さにもびっくりです。
つまり、オールラウンダー。
400m、800m、1000m(日本記録保持)、1500m(日本記録保持)、3000m(日本記録保持)、5000m、10000mと、かなり幅広い範囲で出場しています。
出場って、出たいからといって出られる訳ではなく、それぞれが高タイムを持っているからなので、それぞれの練習ーペース配分やフォーム等あるでしょうし、全部が全部出来ていることが不思議でなりません。
こうして見てみると、日本記録を持っているのは中距離。
中距離が得意と言われてますが、明日のクイーンズ駅伝では、駅伝は苦手という思い込みを払拭するような走りが見てみたいですね。
田中希実のすごさ その4 スタミナ
中・長距離の選手なので、もちろんスタミナはあればあったに越したことはないですよね。
これだけ記録を樹立しているので(もはや乱立の域?)、あの小さな身体にスタミナを蓄えているのは良くわかりますよね。
私が驚いたのは、陸上ロードレース「The Fst in Fukuoka2022」で11月12日に5キロ(タイムレース)田中希実選手が”15分34秒”で従来の日本記録を5秒更新し、ケニア選手に次ぎ2位だったとは言え、2006年に福士加代子さんが樹立した記録をまた塗り替えました。
その翌日11月13日には渋谷でのマイルロードレースに出場し、20人の学生達を10秒遅れでスタートしたのにも関わらず、最後は全員追い抜き、5秒差の1着でゴールしました。
移動にも体力使って疲れるでしょうに、この連日レースに参加しかも高タイムというスタミナ。
本当に凄いですよね!
とは言え、ご本人は気力で走り続けているところもあるようで、まだまだスタミナつけたいみたいです。。
田中希実「最後は一瞬、意識飛んだ」https://t.co/uIy6mh3p7r
レース後は「無意識に逃げてしまっていた部分もあったかもしれないので、最後まで前を追えるようなスタミナをつけていきたい」と話しました。#Tokyo2020#東京2020#陸上競技
— 毎日新聞 (@mainichi) August 6, 2021
田中希実のすごさ その5 自由な発想とスタイル
ご両親が元アスリート(父親は障害3000メートル、母親は現役フルマラソンランナー)ということもあるでしょうし、現在は父親健智(かつとし)さんがコーチをされていることもあってか。
同志社大学に在学中は陸上部ではなく、「駅伝以外でも活躍したい」と、トラックで走ることに重きを置き、クラブチーム(ND28AC→豊田自動織機TC)で活動していました。
ちなみに、後藤夢選手と一緒に作ったクラブ「ND28AC」とは、何の略かと言うと、
Nは希実のN。
Dは後藤夢の英語Dreamや同志社大のD。
28は国体等、兵庫県のナンバー。
AC(アスレチッククラブ)。
こういう自由な発想が、種目別の多い田中希実選手を更に強く育てた基になっているのでしょう。
田中希実のすごさ その6 メンタル
アスリートにとって、大事なのはもちろん体力・スタミナ、丈夫な身体は必須ですが、そのメンタル面もその両輪として大事ですよね。
特に距離が長くなる程、気持ちを強く持ち続けていないと最後までスピードを落とさず走り続けることは難しいです。
2020東京オリンピックの女子1500メートルで、最後意識が飛んだとの事でしたが、それでも走り続けた田中希実選手のメンタルは素晴らしいと思います。
もう無意識でも走り続ける程の気迫を感じます。
きっと、日の丸を背負ってのプレッシャーや責任もあったのだろうと思います。
田中希実のすごさ その7 文才
小学生の頃から童話や児童文学が大好きで、『大きな森の小さな家』、『だれも知らない小さな国』などが心を癒してくれるとのこと。
自宅には500冊もの本を持っていて、特に小人が出て来る物語が好きなのだそう。
その読書量のおかげでか、SNSで文章力がバズった=文才があると評判の田中希実選手。
文武両道とはこのことですね!
高橋尚子さんが紹介してくれている田中希実選手の文章が凄いです。
将来、田中選手自身の経験をもとに陸上漫画のシナリオか陸上小説を書いて欲しいと思うような文章です。 https://t.co/80s8JOSTNM
— 川内 優輝 Yuki Kawauchi (@kawauchi2019) September 29, 2021
田中希実の記録紹介!
とにかく、その競技の種類が多くてびっくりの田中希実選手。
さらにその中で日本記録を3つも既に持っていることにも驚きです!
・ 400m 59秒16
・ 800m 2分02秒36(日本歴代5位)
・ 1000m 2分37秒33(日本記録)
・ 1500m 3分59秒19(日本記録)
・ 3000m 8分40秒84(日本記録)
・ 5000m 14分58秒60(日本歴代4位)
・10000m 31分59秒89
それだけに、明日のクイーンズ駅伝での1区=7キロに挑むことも、素晴らしい挑戦です。
普通、種目ごとに専門的に集中してトレーニングしたり、身体を合わせるので、これだけの種類に出場することもすごいですし、記録を出せていることも、本当にすごいことなのです!!
これはもう、一種のドラマです。必見です!!
記者会見に出演されたのは、次の5名の方々です。
・資生堂の五島梨乃(ごしまりの)選手。
・豊田自動織機の田中希実(たなかのぞみ)選手。
”アスリート”に世間が求めているものについて、そんなに深く考え、責任を感じているのかと、個人的には、積水化学の新谷仁美選手の考え・意気込みに圧倒されてしまいました。。。
また、駅伝の全国大会で区間賞以外になったことのないほどのモンスター、廣中璃梨佳選手が苦しかった時のことを涙ながらに話す場面でも、ぐっと来てしまいました。
「自分の足元を固める」「人間的な感覚=感謝の気持ちだったり、仲間の為にという気持ち」を何度も口にしながら、涙を流していた田中希実選手。
今回の、この記者会見を見て、「走る」っていうことが、こんなに葛藤を呼んで、身体的にだけでなく、精神的にも辛く苦しいものなのかと思い知りました。
それなのに、どうして人は走り続けるのでしょう。
そりゃそうだよね…。
練習って、トレーニングって、楽しいことより辛いことの方が多いよね…。
せめて明日の本番では、そういうことみんな忘れて、”楽しんで”走って欲しいですよね。
たくさんのファンが沿道で応援してくれるはずですから、その応援のパワーをしっかりと貰って走って欲しいです。
まとめ
「田中希実のすごさ7選!クイーンズ駅伝1区出走と数々の記録も紹介!」と題して、圧倒的注目株である田中希実選手のすごさについて、凄いところ7つご紹介してみましたが、いかがだったでしょうか。
もちろん、記録の数々やその更新頻度にもきっと驚かれたことと思います。
前日記者会見では、思わず涙してしまった田中希実選手。
きっと、駅伝=長距離では、思うように記録が出せず悩んだり苦しんだりしているのでしょう。
本番では、そういうことは一旦おいて、楽しく気持ちよく宮城でのランとタンを味わって欲しいものです。
コメント