日本体育大学出身の高梨沙羅選手は、2020年10月に弘前大学大学院医学研究科に入学し、スポーツ健康学を研究されています。
(但し、北京五輪に専念するため半年後に休学しました。)
元々頭脳明晰で、17歳の時に飛び級で日本体育大学への入学をしている才女。
現在オンライン授業で医学の基礎知識などを学ばれています。
弘前大学大学院は他にも五輪経験者らが学んでおり、柔道男子で五輪3連覇を果たした野村忠宏さん(47)や2004年アテネ五輪アーチェリー男子銀メダリストの山本博選手(59)らが在籍していました。
しかし現役で、世界トップで活躍し続ける中で並行して学ばれるケースは珍しいそうで、両立している高梨沙羅選手が凄いのですが、その学びをジャンプに活かされているようで、今回のオリンピックへのプラスアルファになっているようです。
今回はそんな高梨沙羅選手の弘前大学大学院での学びについてと、今まで築き上げてきた記録がいかに凄いものなのかを小林陵侑選手の記録と比較してご紹介して行きます。
・高梨沙羅選手の記録樹立検証(比較)
高梨沙羅選手弘前大学大学院での学び
高梨沙羅さんは現在弘前大学大学院医学研究科で、社会医学講座に所属し、研究に取り組まています。
2020年の11月11日に指導教員の中路(なかじ)重之特任教授(70)と学長室を訪れ、福田学長、郡千寿子理事(教育担当)と懇談され、弘前大学のトピックスになっています。
指導教員の中路重之特任教授は高梨沙羅選手のことを「自分で考える癖を持っているので、競技力向上と研究に役に立つ」と評されています。
コーチに言われるより、自分で考えて試行錯誤・研究する選手は伸びが早く、また大きな成功に繋がりますよね。
大リーガーの大谷翔平選手も、中学生・高校生の頃から目標を大リーガーになることに定めて、なるために何をすべきか考え・決め、そしてそれを実行し、黙々と自分の決めたとおりになるように努力されて、今があります。
高梨選手との共同研究としては、ジャンプのビデオ撮影によるフォーム解析などを考えているのだそうです。
復学後本格的に取り組む予定だそうですが、既に学び取ったもので何かを掴んだようで、「冬のシーズンに入るのが、とても楽しみ」と、今季のワールドカップ(W杯)開幕前に高梨沙羅選手はおっしゃっていたそうです。
これまでは何も考えなくても飛べていましたが、近年は成績が伸び悩んでおり、他選手が表彰台に上っていましたが、理論的にジャンプを作り直す中で、新たな心境になれたと言います。
「成長した姿を見てほしい」との高梨沙羅選手の言葉と意気込み。
きっと何かを得て自信を掴んだのでしょう。
今日の競技、きっとその成果が出ることでしょう。
高梨沙羅選手の記録樹立検証(比較)
高梨沙羅選手の記録の樹立について、私は今まで「W杯では61回の優勝を含めて、表彰台は110回」という数字だけ見ても、もの凄い数だなぁくらいで、それがどのくらい凄いことなのか、いまいちピンと来ていなかったのですが、やはり比較してみると、それがどのくらい凄いことなのかわかりました。
男子ジャンパーで”一番金メダルに近い”と言われている「小林陵侑選手の記録」を調べていて、高梨沙羅選手の記録が一緒に載っていたことで、その凄さに気づきました。
例えば、
日本人男子では全てのFISワールドカップで最多
女子を含めると高梨沙羅 (61回)に次ぐ歴代2位
男子選手全体では歴代8位
高梨沙羅選手の記録1位61回の次である2位は26勝とは、半分以下です。
これだけでも、高梨沙羅選手の記録の驚異的なことがわかりますよね。
また、
ヤンネ・アホネン、マッティ・ハウタマキ、トーマス・モルゲンシュテルン、グレゴア・シュリーレンツァウアーとタイ記録
女子では高梨沙羅が10連勝を達成している
男子は、世界で他に4人の選手が小林陵侑選手とタイの6連勝なのに対し、女子では高梨沙羅選手の10連勝ですよ!10連勝。
これだけでも、今までプレッシャーに毎回打ち勝つ強さは一体どこから来ていたんだろうと思わされます。
そして、
日本人男子では最多
ペテル・プレヴツ (15勝, 2015-16)に次いで、グレゴア・シュリーレンツァウアー (13勝, 2008-09)と並ぶ歴代2位タイ記録
女子では高梨沙羅がシーズン15勝 (2013-14)と14勝 (2015-16)を達成している
シーズン中の最多記録では、高梨沙羅選手の15勝が1位ですが、男子世界一とタイで、しかも14勝もあるのです。
あんな小さな体で、良くこれだけたくさんの大記録を打ち立て、しかもそれ以上の戦いに臨んでいる訳ですから、本当にもの凄いことです。
まとめ
北京オリンピックでの団体戦では、まさかの失格とご本人が一番ショックを受けていましたね。
責任感から、もう日本のジャンプ界から退いた方が良いのかも等と、ネガティブな発言もされ、暫くW杯も欠場されていました。
しかし、高梨沙羅選手のジャンプに向き合う真摯な姿勢・努力、そして幼少の頃から培った圧倒的センス、どれをとってもいまだにそれを超えられる人は出ていないのですから、毅然として日本女子ジャンプ代表を続けていて欲しいです。
W杯優勝という結果がそれを裏付けているのですから。
高梨沙羅選手、日本中があなたを応援しています!
是非頑張って下さいね!
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