『戦場のメリークリスマス』は1983年に公開され、坂本龍一さんやビートたけしさん、デヴィッド・ボウイさんが出演し、世界的にも大ヒットした名作として知られていますよね。
2023年1月13日から東京・新宿武蔵野館ほかにて、4K復刻版で再上映されます!
当時『戦場のメリークリスマス』を映画館で見ていて、新しい復刻版を懐かしいと思う人も多いのではないでしょうか?
実は『戦場のメリークリスマス』の原作は、実話が基になっていることを知っていますか?
原作になった『影の獄にて』は、作者の経験に基づいて書かれています。
また、ヨノイ大尉役には沢田研二さん、ハラ軍曹役には緒形拳さんなどの有名俳優が候補にであったなど、幻のキャストも存在するようです!
そこで今回紹介するのはこちら。
・戦場のメリークリスマスヨノイ大尉役は沢田研二で軍曹役は緒形拳の予定だった?
戦場のメリークリスマスは実話だった!
『戦場のメリークリスマス』の原作はローレンス・ヴァン・デル・ポストさんの『影の獄にて』という、作者自身の経験に基づく実話であったようです。
戦時下の敵同士の友情や、美しいまでの”人として毅然とした最後を迎えた”生きざまを表現して大ヒットした名作映画が実話であったとは驚きですよね!
なんか突然戦場のメリークリスマス聴きたくなって聴いてたら
映画まだ観たことないし観て見たいなーとか思ってたら
4Kリマスターで映画上映するらしいやんナイスタイミングすぎん pic.twitter.com/kFgNqYHecS— トミー (@okitayuki) January 10, 2023
詳しく解説する前に、『戦場のメリークリスマス』のあらすじについて、少しおさらいしてみましょう。
舞台は戦時下の1942年、日本統治下にあるインドネシア、ジャワ島の捕虜収容所。
日本軍の捕虜になったイギリス人のロレンス中佐(トム・コンティ)と、日本軍の粗暴なハラ軍曹(ビートたけし)の間に不思議な友情が芽生えます。
また、ハラ軍曹の上官であるヨノイ大尉(坂本龍一)が、途中で日本軍捕虜となったイギリス人のセリアズ(デヴィッド・ボウイ)に次第に魅了されていきます。
戦時下の敵、味方という関係のなかで、収容所を舞台にそれぞれの人物の精神や人間の心理に、深く踏み込む作品です。
『影の獄にて』は作者の経験に基づいて書かれていて、3部構成になっており、その中の1部、2部をもとに『戦場のメリークリスマス』が制作されました。
実際に、映画に出てくる中佐の名前は「ロレンス」で、作者の名前も「ローレンス」です。
作者自身がインドネシアのジャワ島で捕虜になり、ロレンス中佐と同じように日本語も少し話せたそうです。
ただ、原作とラストが違っていたりと、全く同じではないみたいですが、実話を基にした作品であることは間違いないようです。
作者の経験=実話に基づいているため、描写がリアルで心が揺さぶられる作品なのでしょうね。
大島渚監督はこの原作を読んで感動し、映画にしたいと熱望したようです。
映画のラストシーンで、立場が逆転したハラ軍曹役のビートたけしさんが言う「メリー・クリスマス!メリー・クリスマス、ミスターローレンス!」というセリフは、きっと作者であるローレンスさんへのリスペクトですね。
戦場のメリークリスマスヨノイ大尉役は沢田研二で軍曹役は緒形拳だった?
『戦場のメリークリスマス』で、ヨノイ大尉役は坂本龍一さん、ハラ軍曹役はビートたけしさんが演じています。
しかし、キャスト集めの当初、ヨノイ大尉役は沢田研二さん、ハラ軍曹役は緒形拳さんが候補の一人であったようです。
当時、ヨノイ大尉役は三浦友和さんや滝田栄さん、沢田研二さんが予定されていたそうですが、スケジュールが合わず、最終的に坂本龍一さんがキャスティングされました。
大島渚監督は沢田研二さんをオファーするため、先にキャスティングが決まっていた拘禁所長役の内田裕也さんを仲介役にして、ホテルニューオータニで顔合わせをしました。
しかし、沢田研二さんは先にライブツアーが決まっており、たくさんのスタッフを養っているためスケジュールを変えることはできない、と断ったそうです。
当時人気絶頂のアイドル歌手だった沢田研二さんが実際に出演していたら、さらに話題になっていたのは間違いないですね!
また当初、ハラ軍曹役も緒形拳さんが予定されていましたが、後日NHKの大河ドラマ『峠の群像』の主役のオファーも来ました。
最初、緒形拳さんは『戦場のメリークリスマス』に出演し、大河ドラマを断ろうとしていたようです。
しかし、資金繰り問題などでいつクランクインになるかわからないこともあり、名優を待たせてはいけないということで、大島渚監督から関係者へ断りの連絡が入ったそうです。
そして、最終的には大河ドラマを優先することになりました。
これだけ有名なキャストを集めようとすると、スケジュール調整や出演料など問題もたくさんありそうです。
幻のキャストでの『戦場のメリークリスマス』も見てみたいですよね!
まとめ
今回は「戦場のメリークリスマスは実話だった!大尉は沢田研二で軍曹は緒形拳だった!?」と題して映画『戦場のメリークリスマス』が、原作に基づく実話であったことをご紹介しました。
また、ヨノイ大尉役には沢田研二さん、ハラ軍曹役は緒形拳さんがもともと予定されていたことなど、有名俳優もキャスティング予定だったこともお伝えしましたが、いかがだったでしょうか。
原作の方も読んでみると、映画についてより深く楽しめるかもしれませんね。
中々決まらなかったキャストも最終的に現在のメンツに決まり、坂本龍一さん作曲の挿入歌『Merry Christmas Mr. Lawrence』と共に大ヒットの名画となりましたが、沢田研二さん、緒形拳さんが出演していたら、また違った雰囲気の映画になったでしょうね。
以前見たことのある人も、ない人も、ぜひ4K復刻版の『戦場のメリークリスマス』も映画館で見てみてください!
映画館情報:https://unpfilm.com/senmeri2023/
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